すずめの戸締まり意味まとめ!言葉祝詞・題・最後とその後・鈴芽の名付けを考察!

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2016年「君の名は。」、2019年「天気の子」に続く新海誠監督の待望の最新作「すずめの戸締まり」の意味の考察です!

・主役の女子高校生すずめ(岩戸鈴芽)の名前の由来は?

・タイトル「すずめの戸締まり」に込められた本当の意味とは?ことわざや神話説?

・すずめの戸締まりに出てくる言葉が難しい…意味は?

・すずめの戸締まりの草太の呪文は?祝詞?どんな意味?

・すずめの戸締まりのラストシーンの意味って?

・すずめと草太の物語のその後とは?

「すずめの戸締り」の意味について(タイトルの意味・祝詞の意味・鈴芽の名前の由来・ラストシーンの意味…)について考えてみました!

 

筆者が、映画「すずめの戸締り」・小説・映画の限定特典「新海誠本」、以上3作品を読んで観た上の意味の考察となっております。

ネタバレを含んでいますので、映画「すずめの戸締り」はネタバレ無しで見たい!という方は先に劇場で映画を楽しんでから本記事をご確認ください!

本記事を解釈の一つとして楽しんでいただけたらと思います!

 

すずめの戸締まりの映画を見て「分からなかったこと」5選!ダイジンとか椅子を考察してみた▶▶

 

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すずめの戸締まりの意味①すずめ(岩戸鈴芽)の名前の由来

「すずめの戸締り」の主人公の女の子の名前は、「岩戸鈴芽(いわとすずめ)」です。

高校生17歳くらいの設定です。

日本神話の女神「アメノウズメノミコト」

新海誠監督が考えた、すずめ(岩戸鈴芽)の名前の由来は、日本神話に出てくる「天鈿女命アメノウズメノミコト)」でした。

 

「天鈿女命(アメノウズメノミコト)」は、日本神話の中の女神です。

同じく日本神話の天照大神(あまてらすのおおみかみ)が、天岩屋戸(あまのいわやと)に隠れてしまいました。世界が暗闇になって昼夜がなくなってしまったのですが、それを手助けをした女神が天鈿女命です。天鈿女命が岩戸の前で舞を踊ったことで、天照大神は岩戸から出てきました。

『天鈿女命』(アメノウズメノミコト)

日本神話で、天岩屋戸(あまのいわやと)の前で踊って天照大神(あまてらすおおみかみ)を慰め、また、天孫降臨(てんそんこうりん)に随従して天の八衢(やちまた)にいた猿田彦神を和らげて道案内させたという女神。鈿女命。猿女君(さるめのきみ)の祖とする。

引用元:「広辞苑」

 

すずめちゃんの「すずめ」は、「ウズメ=すずめ」となっているのですね!

苗字の「岩戸」の漢字は、「岩屋戸=いわと」となっていそうです。

 

「すずめの戸締り」は「場所を悼む(いたむ)」物語として描かれています。

「すずめの戸締り」は、「扉を閉じる」話です。

日本神話の中でも、扉にちなんだ女神が名前の由来になっているとは…

 

物語をさらに深く楽しめるエピソードですね!

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すずめと鎮める?

「しずめ(鎮める)」から「すずめ」という由来も出てきました。

 

こちらは新海誠監督の直接の案ではありませんでした。

「新海誠本」のインタビューの中で『「すずめ」は「しずめ(鎮める)」からですか?』と質問があり、それもいいですね!と監督が答えたことが由来になります。

 

「鎮める」の中にも「神を鎮座させる」という意味があるので、すずめの戸締りのストーリーと見事にマッチしていますね!!

すずめは雀ではない?!

すずめちゃんの「すずめ」は小鳥の「雀」ではありませんでした。

 

「すずめ」の音だけ聞くと「雀」をイメージしやすいのですが、由来の中に「雀」は入っていないようでした。

実際、映画の中にも、小説にも「雀」は一度も登場していません。(背景としては出ているかもしれません…)

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すずめの戸締まりの意味②タイトル「すずめの戸締まり」の由来を考察

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1つめの説:ことわざ説

「すずめの戸締り」の意味として有力な説の一つ目は、ことわざが由来では?いう「ことわざ説」です。

筆者の予想にはなりますが、「すずめの戸締り」がことわざが由来という説の可能性は低いのでは、と思いました。

 

理由としては、

  • 「すずめの戸締り」ということわざは存在しない
  • 「雀」「戸締り」を使ったことわざ・慣用句に、映画の内容に合ったものが無かった

からです。

 

「すずめの戸締り」のことわざ説は、「『雀』の戸締り」という解釈から来ていると思います。

 

けれど、「雀」を使ったことわざにも「戸締り」を使ったことわざ・慣用句にも、「すずめの戸締り」というものはありませんでした。

また、記事前半「岩戸鈴芽の名前の由来」でもお伝えした通り、物語の中に「すずめ=雀」が登場する場面はありませんでした。

なので、すずめの戸締りの意味がことわざには由来していないだろう、というのが筆者の感想です!

 

【『』を使ったことわざ・慣用句】

  • 雀の涙(ごくわずかなもののたとえ)
  • 雀百まで踊り忘れず(小さいころに身についた習慣は、年をとっても改まりにくいというたとえ)
  • 雀の糠喜び(喜んだ後に当てがはずれることのたとえ。
    雀が籾(もみ)を見つけて喜んだ後、米は無く糠(ぬか)のみだと分かりがっかりすることから。)
  • 雀の千声鶴の一声(つまらない者がいろいろ言うよりも、すぐれた者の一声のほうが勝っているというたとえ。「鶴の一声」だけでも使われる。)

【『戸締り』を使ったことわざ・慣用句】

  • 盗人も戸締り(盗人も自分のものは盗まれないように戸締りをするということ)
  • 宿取らば一に方角、二に雪隠、三に戸締り、四には火の元(昔、旅先で宿を取る時に、確認しておくべき事柄を順序だてて並べた言葉。「雪隠」は、便所のこと。)

 

2つ目の説:神話説

「すずめの戸締り」のタイトルの意味として噂されている2つめが「神話(神道や神様)」が由来説です。

筆者個人の考察になりますが、噂の中ではこちらの「神話(神道や神様)説」の方が有力ではないかと思います。

 

「すずめの戸締り」の中には、「日本の神様」を連想させる言葉がたくさん出てくるからです。

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すずめの戸締まりの意味③タイトルの本当の意味を考察!

「すずめの戸締り」のタイトルの意味について、「新海誠本」では明確な答えは出していませんでした。

 

筆者は「すずめの戸締り」のタイトルに込められた本当の意味は、「すずめ(=災害の悲しさを心の底で抱えている少女)が、悲しみに別れを告げて(=戸締りをしてこれからを生きること」だと解釈しました!

 

 

東日本大震災が物語の根っこにあります。

東日本大震災で罹災したすずめが、自分の悲しみや場所にしっかり向き合って悲しみに別れを告げる(=戸締りをする)というのが、タイトルに込められた意味だと解釈しました。

 

物語では、すずめは最後までかつて生きていた人の生活の声を聴きました。

後ろ戸が開いてしまった場所は、今は廃れて忘れ去られてしまったけれど、かつては人でにぎわっていたところです。

失われた日常に心を寄せて、声を聴き戸締りをする。そんな悲しみを弔う役目を果たすことで成長をした、すずめちゃんという少女の物語でした。

悲しみに向き合うのですが、映画を見た後は「見られてよかった」「感動した」と思える作品でした。

 

「すずめの戸締り」の物語のポイントは

  • 観た人が、(日常に近くなってしまった災害を乗り越えながら)生きていてよかったと思える話(ラストのセリフ「私はすずめの明日」)
  • 場所や災害(地震)を悼む(いたむ)話
  • すずめと草太の恋愛物語
  • すずめと環の成長(血のつながりがない分、お互いに遠慮している所がある)

だと感じました。

すずめの戸締り・君の名は。・天気の子と「災い」

  • 「君の名は。」…天災(隕石)を止める
  • 「天気の子」…天災(雨)を受け止める
  • 「すずめの戸締り」…天災(地震)が日常にある世界

すずめの戸締りは、天災である地震を受け止め、悲しみを受け止めることで生きていてよかった、明日がある、と感じることができる作品だと思いました!

タイトル「すずめの戸締まり」の名付け親

タイトル「すずめの戸締り」の名付け親は、新海誠監督…ではありませんでした。

すずめの戸締りのタイトルの名付け親は、担当プロデューサーの川村元気さんという方でした。

 

新海誠監督は、最近は監督自身が考えたタイトルより他の方のアイデアのタイトルの方がしっくりくる、というエピソードを語っていました!

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すずめの戸締まりの意味④言葉の意味

すずめの戸締まりの草太の呪文(後ろ戸を閉める祝詞)

かけまくも かしこき日不見(ひみず)の神よ

遠つ御祖(みおや)の 産土(うぶすな)よ。

久しく 拝領つかまつったこの山河(やまかわ)、

かしこみかしこみ、謹んで

(鍵を差し込んで)

お返し申す

引用元「小説 すずめの戸締まり」

後ろ戸が開いた場所は、今は廃墟となって誰もいなくなったけれど、前が人がいて生活があった場所です。

そんな場所は、もともとは土地の神様からお借りしていた場所。

お借りしたまま、ちゃんと返していないその場所を、祝詞とともに「お返し」して、その土地を悼むための儀式が、草太の行っていた「後ろ戸を閉める」という仕事でした。

人が亡くなったときに葬儀をあげるように、人が居なくなった土地(=廃墟)を悼み、もともとの土地の神様にお返しする、「土地の葬儀」というような意味があると思いました!

すずめの戸締りに出てくる言葉の意味「神様に由来」

「すずめの戸締り」の中に出てくる神様に由来する言葉です。

  • 常世(とこよ)…(常世の国)死人の国。物語では「死者の世界」で「すべての時間が同時にある場所(過去や現在という時差が存在しない)」とされていて、ミミズがいる場所です。
  • 現世(うつしよ)…この世。物語では、すずめと草太が出会う、すずめの日常の世界
  • 要石(かなめいし)…動かし得ぬ物事のたとえ。物語では、ミミズを抑える2つの神の力をもった石
  • ダイジン…(大神)動かし得ぬ物事のたとえ。物語では、「ダイジン(=ウダイジン:白い子猫)」と「サダイジン(黒い大きい猫)」が登場。それぞれが要石になっていた。
  • 後ろ戸…古典能楽の概念。神や精霊の世界につながる扉。物語では、常世と現世を繋げている扉。常世にいるミミズが後ろ戸から出て、現世で災いを起こそうとしていた。扉から出ようとするミミズを止める役割が要石(2匹のダイジン)と、閉じ師である草太。

 

すずめの戸締りに出てくる言葉の意味「神様っぽい物語オリジナルの言葉」

  • ミミズ…地震など災いの元になる赤黒い物体。ミミズが落ちると地震になる。普通の人には見えない。閉じ師である草太やすずめ(過去に常世に行ったことがある)だけは見える。
  • 閉じ師…後ろ戸を使って常世から現世に出ようとするミミズを止める仕事。後ろ戸にカギを使って祝詞を唱え「お返しします」と閉じ込める。
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すずめの戸締まりの意味⑤最後ラストシーンの意味と考察!

すずめの戸締まりのラストシーンは、すずめがずっと夢の中で見ていた風景が目の前に現れます。

それは、ずっと幼いすずめと”お母さん”とのやりとりのように見えていた女性は成長したすずめでした。(高校生の現在のすずめ)

お母さんが地震の津波の被害により行方が分からなくなってしまったあと必死に探し後ろ戸の中に入ってしまい、常世に迷い込んでしまった。

そこで、現在のすずめと出会い言葉を交わし、「母親はもういない」という事実を伝えます。

と同時に、

”何があっても私は成長し続け大きくなる”、

”私は光の中で大人になっていく、それは誰にも邪魔出来ないこと”

のだと話、「私は、鈴芽の明日」と伝え去ります。

 

映画「すずめの戸締まり」で分からなかったダイジン・椅子・喧嘩させた…謎の考察はこちら▶▶

すずめと草太のラストシーンの後の関係は?

物語のラストに草太と鈴芽は別れます。その際に草太は「必ず迎えに行く」と言って他の地域の戸締まりをしながら東京に戻っていきます。

鈴芽は叔母の環と一緒に、道中お世話になった女性たちにお礼をしながら宮崎県に帰ります。

 

それからしばらく経った頃、宮崎でいつもの暮らしをしているすずめの元に、草太は迎えにきました。

「おかえり」と鈴芽は彼に伝えます。

関係性は、あまり進展はないかなと思うのですが約束通り戻ってきた草太と待っていた鈴芽はこの先も連絡を続けるのではないでしょうか?

鈴芽が大学生、社会人と成長して新生活をするごとに、草太が住む東京に近いところを選ぶかもしれませんね!

鈴芽と草太が同じ東京に住むようになって距離が近くなれば、二人の距離ももっと縮まりそうです!

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「君の名は。」のラストは、主人公の三葉と瀧が階段の前で「やっと」会えました。これからの2人は付き合っていくんだろうなと思いたくなるような、未来を感じるラストでした。

「天気の子」のラストは、帆高と陽菜は事件の2年半後に再会しています。東京は水没してしまっていましたが、帆高は陽菜に「ぼくたちは、大丈夫だ」と言って終わりました。

 

『「君の名は。」の瀧と三葉』
⇒「天気の子」に登場

『「天気の子」の帆高と陽菜』
⇒「すずめの戸締まり」…とはなりませんでしたね。

けれど、瀧くんの声の神木隆之介さんが、「すずめの戸締まり」の草太の友人の芹澤役として登場しています。

 

「天気の子」には、「君の名は。」の瀧と三葉のその後が登場。

お天気ビジネスの依頼のおばあちゃんの孫が瀧。(セリフあり)

帆高が指輪を選ぶアクセサリーショップの店員が三葉でした。(セリフあり)

(小説には、瀧のおばあちゃんの部屋に孫の結婚式の写真がある、という描写がありました!)

 

新海誠監督の作品は、作品ごとのリンクを探すのも楽しいですよね!

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まとめ

今回は、2022年11月11日(金)より公開の「すずめの戸締まり」の小説からタイトルの意味とラストシーンを考察してきました。

これまでの新海誠監督の作品と同様で途中から確信に迫ると話がどんどん引き込まれていく作品ですね。

ぜひ劇場の大スクリーンで新海誠監督の想いがこもった「すずめの戸締り」をご覧いただきたいです!!

すずめの戸締りは子供は怖い?「子供」は何歳から見れる?【子連れで見た感想】▶▶

 

 

\映画「すずめの戸締り」の原作小説!物語の細かい描写が分かるのが文字で読む小説ならでは/

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