宮崎駿監督の名言は「めんどくさい」と言われています。
本当なのでしょうか?その背景を見てみると意味が深かったです。
宮崎駿監督には「めんどくさい」の他にも
- ぼくには、鉛筆と紙があればいい
- 目の前の子供に「生まれてきてくれてよかった」って言いたい気持ちがあるから映画を作ろうって思うんです
などなどたくさんの名言がありました。
宮崎駿監督の名言「めんどくさい」やそのほかの名言についてまとめました。
宮崎駿の名言①「めんどくさい」
宮崎駿監督の名言の一つ、
『大事なものは、たいてい面倒くさい』
「めんどくさい」という過程を乗り越えて到達できる、見える世界があることを私たちに教えてくれているのだと感じます!
編集作業をしていると宮崎駿さんの言葉『大事なものは、たいてい面倒くさい』を思い出す。こんなレジェンドでも「めんどくさい」と思いながらやっているんだと知るだけで勇気がでるし、めんどくさいを乗り越えたときこそ良いものができてるなぁとあらためて思い出す。 pic.twitter.com/5FwQijHvXN
— FREE× (@furikake1118) May 9, 2019
— 佐野水涼 (@asukaraganbaruu) December 1, 2016
NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演した時の密着取材でも宮崎駿監督は「面倒くさい」と言っていました。
しかも1回だけではなく、何回も。
宮崎駿監督のような、影響力のある作品をたくさん作り続けている方でも「面倒くさい」と思いながら作業をされているのですね。
その真意について、一般人の視点になりますが考察してみます。
宮崎駿の名言「めんどくさい」の真意
「大事なものは、たいてい面倒くさい」
宮崎のアニメーション作りは2年に及ぶ長丁場だ。300人に及ぶスタッフを動かしながら、1500に及ぶカットを1カット1カット仕上げ、完成へとにじり寄っていくその行程を、宮崎は“レンガ積み”に例える。
全作業の根幹となるのは、宮崎の書き下ろす“絵コンテ”。キャラクターの動きやセリフ、背景などを精緻に書き込んだ、いわばアニメーションの設計図だ。この絵コンテをもとにアニメーターがキャラクターなどの動きをつけ、美術が物語の舞台を描き、世界観を作り上げていく。さらに、キャラクターなどの色を決める色彩設計や撮影といった業界屈指のスタッフが宮崎アニメを支える。
そんな彼らを2年間、最前線で指揮し続ける宮崎が日夜漏らす言葉がある。それは、
「面倒くさい」。
アニメーション制作は、実写と異なり、すべてを“無”から生み出さなければならないため、風に揺れる草の1本1本まで描かなければならない。しかも少しでも手を抜こうものなら、それがスクリーンであらわになり、作品の品位をおとしめる。宮崎は、アニメーターが描いた絵を手直ししながら、四六時中、「面倒くさい」「面倒くさい」と漏らし続ける。だがその裏に、宮崎が70歳を越えてたどり着いた境地が上記の流儀だ。
「面倒くさいっていう自分の気持ちとの戦いなんだよ。何が面倒くさいって究極に面倒くさいよね。『面倒くさかったらやめれば?』『うるせえな』って、そういうことになる。世の中の大事なことってたいてい面倒くさいんだよ。面倒くさくないところで生きていると、面倒くさいのはうらやましいなと思うんです」。
2013.11.18
NHK プロフェッショナル仕事の流儀 スペシャル 『宮崎駿 引退宣言 知られざる物語』より
「面倒くさいっていう自分の気持ちとの戦い」
「大事なものは、たいてい面倒くさい」
宮崎駿監督の書き下ろす”絵コンテ”は、手書きです。パソコンではなく、紙と鉛筆を使って”無”から作り出しているとは、ただただすごい、という言葉しか出て来ません。
宮崎駿監督の作品に込めている、おおきな想いがあるからこそ、わたしたちは繰り返し作品を観て、楽しみ、感動して、学ぶのだと感じます。
宮崎駿の名言②「ぼくには、鉛筆と紙があればいい」
『ぼくには、鉛筆と紙があればいい』
宮崎駿監督の名言2つ目です。
iPadの特集の中の宮崎駿監督のインタビューでは、宮崎駿監督のiPadなどの新しい情報ツールに対する考え方を伝えていました。
あなたが手にしている、そのゲーム機のようなものと、妙な手つきでさすっている仕草は気色わるいだけで、ぼくには何の感心も感動もありません。嫌悪感ならあります。
『熱風』2010年7号 スタジオジブリ出版部 より引用
http://www.ghibli.jp/shuppan/np.html
2014年11月8日のアカデミー賞授賞式での言葉にも
『紙と鉛筆とフィルムを使った最後の時代の50年間につきあえたことが幸せだと思います』
紙と鉛筆、パソコンなどが普及した現代では、アナログのツールになるのでしょうが、ここに込められた作り手の思いは、直に感じることができますね。
宮崎駿の名言③「生まれてきてくれてよかった」
『目の前の子供に「生まれてきてくれてよかった」って言いたい気持ちがあるから映画を作ろうって思うんです』
2013年「風立ちぬ」の公開後の引退会見より
『(アニメーションを作る土台は)なんのために生きていこうとするのかわからないままさまよっている人たちに、元気でやっていけよ、とメッセージを送ること』
宮崎駿:著「出発点[1979~1996]」(1996年徳間書店)より
この世は生きるに値する、ということを、作品を通して伝えてくれています。
「崖の上のポニョ」のキャッチコピーはまさに、「生まれてきてよかった。」です。
宮崎駿監督の作品のキャッチコピーには、「生きる」というキーワードを入れたものが多数あります。
宮崎駿監督は、作品を通して子ども達に生きるためのパワーを注いでくれてるのでしょうね。そして、そのパワーを受け取っているのは、子どもだけでなく、大人だと思います。
宮崎駿の名言④「悪人が出ないようにしている」
『「おまえのところには悪人が出てこないな」っていうふうにいわれますけど、悪人が出ないようにしているんであって、僕は回復可能なもの以外は出したくないです』
宮崎駿監督の人柄がにじみ出ている名言ですね。
悪者を作ることで、傷つく人が出てこないようにしているのかな、と感じます。
きっと宮崎駿監督は、自分にとって嫌なことも「悪者を作って人のせいにする」のではなく、「自然に向き合う」「自分に向き合う」ことで解決しよう、と教えてくれているのでは、と筆者なりの解釈をしました!
宮崎駿の名言⑤「出会う前、見る前に諦めちゃいけない」
『宝島なんてないと思っている子供たちがたくさんいる。だけど、本当はそう思い込んで世界を狭くしているだけじゃないのかなあ。出会えたら素晴らしい人とか心打たれる風景はたくさんある。出会う前、見る前に諦めちゃいけない』
宝島のような夢の世界を望むのは自由ですよね。
子どもはもちろん、大人も宝島があったらいいな、と思いたいです!!
「人との出会い」
「心打たれる風景」
諦めるのではなくて、そんな出会いを受け止める懐の深さやちょっとした余裕を持とう!と教えてもらっている気がします。
宮崎駿の名言⑥「発揮するエネルギーがあるかどうか」
『才能はたいていの人が持っているんだけど、才能のあるなしじゃなくて、それを発揮するエネルギーがあるかどうか』
宮崎駿監督は、自分の才能が天から与えられたものだけではないと思っているのでしょうね。そして、どんな人間にも必ず才能があるが、それを発揮するエネルギーがあるかが重要だと言っています。
こにの言葉も、生きる力に繋がりそうです。
まとめ
宮崎駿監督の「大事なものは、たいてい面倒くさい」という言葉には、常に自分と戦いつづけているからこその、言葉の重みがあります。第一線で作品を送り続けてきている、作品を生み出すには、相当のエネルギーと思いがあるように感じます。
宮崎駿監督の、自然や人間の感情やつながり、子どもを大切に思っているからこその言葉は、現代を生きる大人やこどもの道しるべとなりそうです。
これらの名言を思い出しながら、宮崎駿監督の作品を見直してみると、また違った発見があるかもしれません。
以上、宮崎駿監督の名言「めんどくさい」意味が深い!名言まとめでした。